医師が見た! バンクーバーオリンピックの真実【4】

 オリンピックフィーバーも落ち着きましたが、多くの問題点や反省点をマスコミが伝えるようになりました。今回の結果を関係者はどのように見ているのでしょうか? メダル獲得数は長野オリンピックを上回る予想!などとあれほど煽ったマスコミは、手のひらを返したような反応です。

 私も帰国して多くのプロトレーナーやアスリート達と今回のバンクーバーオリンピックに関して話をしました。4年に一度のたった1分足らずの時間で結果を求められるアマチュアアスリート。日本代表選手は多くのチャンスに恵まれるプロアスリートよりも過酷かもしれません。

 そこには4年間流した汗と涙が報われない 運 があるかもしれないのです。あるプロ野球選手は、自分たちには何度かチャンスがあるが、4年に一度のオリンピックではわずか数十秒のたった1回のレースや試技ですべての結果を判断されてしまうことは辛いと話していました。


男子スノーボードハーフパイプ予選 青野令選手 予選全体2位

 アマチュアアスリートが最も輝く瞬間のオリンピック。感動も奇跡もありますが、失意への瞬間になることもあるのです。

 スノーボードハーフパイプ、国母選手も青野選手も最後の着地が決まっていたらメダル獲得は濃厚だったと評価されています。つまり1秒に満たない瞬間の出来事が彼らの評価や今後を大きく左右するのです。100分の2秒差で金メダルを逃したスピードスケート パシュートも選手たちには大きな悔しさが残らないわけがありません。

 バンクーバーオリンピックでは過去、3度のオリンピック観戦参加で初めて金メダル獲得の瞬間に立ち会えませんでした。トリノオリンピックでの荒川静香選手の金メダル獲得瞬間に立ちえた感動は、今なお目にしっかりと焼き付いています。


トリノ五輪で金メダルを獲得した荒川静香選手

 君が代を異国で聴いたアテネでの感動、トリノでの感動、しかし、今回は日の丸を背をって闘う選手たちとより身近に身を置くことができました。

 特定のオリンピック選手への支援より多くのスポーツへの予算の配分という考えもあるかもしれませんが、国家レベルで対策を練らないと欧米はおろか韓国や中国に益々追いつけなくなります。

 金メダル、銀メダル其々6個獲得したメダル獲得ランキング5位の韓国は、金メダル獲得ゼロのメダル獲得ランキング20位の日本よりはるかにウインタースポーツの普及は民間レベルでは遅れています。この現実をしっかり受け止める必要があるでしょう。

 オリンピック観戦参加には通常の3倍~5倍の旅費が必要です。しかし、多くの感動を直に体験できる貴重な時間と空間を得ることができます。オリンピックは人類が作り出した最大の祭典です。その場所を訪れることは、究極の贅沢なトラベルではないでしょうか。一人でも多くの方々にこの感動を是非、味わっていただきたいと思います。

 挫けるなニッポン!
 いつまでも応援します!

 この言葉で このコラムのシリーズを締めくくりたいと思います。


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