浅田真央とキム・ヨナ、コーチが逆なら結果も逆?

 「浅田真央のコーチが、ブライアン・オーサーなら金メダルだったのでは」。

 バンクーバー五輪の女子フィギュアスケートで激しい頂上対決を繰り広げた「ヨナ・真央対決」。現地でその模様を取材していた記者が帰国後にそう漏らした。

 つまり、オーサー氏はキム・ヨナ選手のコーチ、浅田選手のコーチはタラソワ氏だった。この記者は、選手とコーチの組み合わせが逆であれば、浅田選手が金だということが言いたいのだ。それはなぜか?

 浅田真央、キム・ヨナ両選手の勝敗を分けたポイントは、評価点(GOE)にあると言われる。これはジャンプやスピン、ステップなどの要素の完成度や美しさに応じて、7段階で評価される。

 日本テレビ「真相報道バンキシャ!」がオーサーコーチを直撃すると「大切なのは評価点だよ」と採点の要所を短いながらも端的に語った。とにかく完成度を重視して、ヨナ選手には同じプログラムを反復練習をさせてきたオーサー氏らしい言葉だった。

 一方で、タラソワ氏は、浅田選手最大の武器であるトリプルアクセルを飛んだ上でつなぎにも難しい表現を取り入れて完璧な演技構成を目指した。しかし、実際の五輪では史上初めて、トリプルアクセルを3度決めるという偉業を残しても、点数には関係がなかった。審判には、完成度は低いという評価をされてしまったからだ。

 なかなかの策士ぶりを発揮したオーサー氏だが、高得点が出るために何をするかとゴールから逆算し答えを導き出した。この辺はコーチの戦略の差が出たということなのか。

 ところで、大会前に、男子銀メダルのプルシェンコ選手が4回転ジャンプを行うことを宣言していた。「ライバル選手や、他の審判たちを牽制していたんだと思う」と前出の記者。誰にもできないことをやっても評価されない、というのではジャンプの進化が止まってしまうという危惧さえ出てくる。

 4年後のソチ五輪でのリベンジを目指している浅田選手。「新しいコーチ探しに動くことになるでしょう。ただ、ソチ(ロシア)ということで地の利があるタラソワ氏の力を借りたいのも事実で、アドバイザーとしての役割が期待されているようです」という。

 採点のルールに関しては異論も多く出ているようで「検討される余地は十分にあります」という。採点競技だけに、常にこうした問題は出てくるのだが、何にせよ4年後にまた楽しみが出来たことも事実だ。

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