マカオのカジノ王、スタンレー・ホー氏が、前年の経済危機で同氏の資産価値の89%が減ったと報じた記事に対し、「うちのカジノは今も毎日、新札を刷っているのと一緒」と反論した。
前週の米経済誌「フォーブス」が、同氏の資産が90億ドル(約8200億円)から10億ドル(約910億円)まで目減りしたと報道。一族が経営するカジノ企業「ソシエダーデ・デ・ジョゴス・デ・マカオ」の上場の不調ぶりが原因だと指摘していた。
この記事についてホー氏は「わたしたちのカジノ経営は新札を刷っているのと同じ。毎日刷っているのに、困窮することなんてない」とコメント。「けれど、これで寄付をくれと言われてもそんなにたくさん出す理由はなくなるから、フォーブスには感謝すべきだろうね。わたしは一文なしなのだから」と皮肉ったという。
大富豪の甥に当たるホー氏は第2次世界大戦中、マカオから中国国内にぜいたく品を密輸して財を成した。マカオのカジノの独占運営権を得た後、輸送ビジネスや競馬などへと手を広げ、アジア最高の富豪の1人となった。