病院経営実態は二極化に

 帝国データバンクは25日、全国主要病院経営実態調査の結果を発表し、医療法人などの事業者(803事業者)で、「3期連続黒字」が55%を占めた。また一方で減収の事業者もあり、事業者間に差に開きが出てきていることがわかった。

 まず803事業者の年収入高推移をみると、最新期決算の年収入高が前期比増となったのは530(構成比66%)。そのうち418が2期連続増収に、301が3期連続増収となっている。

 一方、年収入高が前年比減となったのは、273(34%)で、そのうち84(10.5%)が2期連続減収となった。

 年収入高別(6階層)の動向をみると、規模の大きい階層ほど全事業者数に占める増収事業者の構成比が高く、逆に規模の小さい階層ほど減収事業者の構成比が高くなっていることが分かる。

 現在、医療法人制度の改革によって、2008年3月期以降の医療法人の決算書が閲覧可能になった。そのため、帝国データバンクは「患者が持っていたイメージと経営実態が大きく乖離する病院が今後増加し、これまで病院選択の際に重視されてきた臨床技術・施設面の要素のほか、財務面の要素も徐々に重視されていくことが予想される」としている。

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