イチローに学べば投資の心構えも変わる
イチロー選手
「38.7%」
これは、プロ野球のイチロー選手がこれまでに記録した最高打率だ。大リーグ移籍直前の2000年に記録した3割8分7厘だが、3回に1回強はヒットを打っている計算になる。逆に約3分の2はアウトになっているということでもある。イチロー選手はヒット数にはこだわるが、4割には固執しない。それは人間の限界を理解し「悟り」に達しているからに違いない。
「イチロー選手がいかに優れたバッターであっても、約3分の2はアウトになっていますよね。相場でも同じで、いくら腕を上げても、必ず勝てるわけではないんです。運しだいのこともあるし、見送るという選択も大切だと思います」
前回、ゴルゴ13の話を紹介したが、百発百中のヒットマンでさえも「運」を大切なものと捉えているのだ。失敗はつきものだと、心に余裕を持っておかなくてはならない。イチロー選手でさえも、6割以上はアウトになるのだから、打てない球があるのだということを認識している。そして、負けたら無理に取り返すことを考えない。
ちなみに、Heyward氏は、大きく負けたりした場合は、すぐに取り返そうとするのではなく、取引を控えたり、休んだりするそうだ。また、目標以上の利益が出たら、その分を証券口座から普通預金の口座に移すのだという。投資対象は、日本株の現物と日経225miniだけに絞っている。得意分野に専念し、その上でどうやっても勝てない時があるということを認識することが大切だ。