“アジアのスイス”、シンガポールは富裕層の資産流入でランクアップ
今回のランキングでは、シンガポールが経済力で昨年の5位から6位に上昇した。近年シンガポールは国家戦略としてプライベートバンク事業の拡大に力を注いでおり、今や「アジアのスイス」と呼ばれる。さらにスイス・ユナイテッド銀行の経営危機と顧客情報の流出などがその流れに拍車をかけ、スイスを離れた富裕層がこぞってシンガポールに流れ込んだ。
シンガポールは国外の資産を無課税にする、所得税に上限を設定するなど富裕層優遇措置をとってきており、タックスヘイブンを求める富豪たちにとっては理想的な国だ。この近年の富裕層の資産流入も影響し、同国の経済力ランクがアップしたという。
また今年2月には、東南アジア初のユニバーサル・スタジオを含む複合施設「リゾート・ワールド・セントーサ」内に、シンガポール初のカジノとなる「リゾート・ワールド・カジノ」がオープン。4月には同国2番目となるカジノリゾート「マリーナ・ベイ・サンズ」もオープンした。シンガポールは将来マカオを凌ぐカジノ大国になるとも言われており、アジア経済の継続的な成長に伴い、シンガポールもさらに発展していくとみられている。