緊張のオープン、そこに現れたのは…
純度が高ければ、値段も高くなる。だがそれは問題ではない。「おいしければお客さんはきっと買い求めてくれる」と彼女は考えていた。設定した価格は100グラム50元(約450円)、2階のキッチンでお客さんが自分で作る場合も同じ値段にした。
自分自身でチョコレートを手作りするため、何さんは従業員を雇った。全ての準備を整え、彼女の店は2004年9月にオープン。ただ、宣伝は一切しなかったそうだ。しなくても、まだ中国では新鮮なこのショップが、人を引き付けると踏んでいたからだ。
開店1日前の夜遅く、一人の少女が入ってきて、店のカウンターに並べられたチョコレートを買っていった。その少女は海外留学時に、チョコレートが大好きだった。だが、中国に戻ってきてからは、手作りのチョコがないことに不満を持っており、ちょうど良いタイミングでこの店を見つけたのだった。