女子学院中学に合格したJさんの家、頭のよい子が育つ家【住まい編4】

お母さんのアイデアで、Jさんはすべての部屋を行き来

 「子ども部屋のドアはカギをかけない」
 「子ども部屋のドアは閉めない」

 この約束を守ることで、お母さんのいるキッチンやリビングから離れていても、互いの気配は確認することができるはず、とお母さんは考えました。さらにお母さんはこんなアイデアを提案します。

 「勉強部屋と寝室を分ける」

 Jさんの部屋は「お勉強の部屋」。ベッドは妹の部屋に置き、姉妹で寝起きするようにしました。Jさん本人は「妹と同じ部屋で寝たくない」と最初は不満でしたが、お母さんはこの方法を守るようにとJさんに伝えました。

 さらにもう一つのルールが、お父さんがJさんに勉強を教えるときは、お父さん自身がJさんの部屋に出向いて教えるという決まりです。Jさんはもともと、部屋にこもって勉強するのが好きではなかったそうで、四畳半の和室の掘りごたつがお気に入りの場所でした。でもルールを作ったので、お父さんに教えてもらいたいときは、和室を出て勉強部屋に向かう。これが「お父さん、勉強教えて」の合図になりました。

 こうして、お母さんの工夫やアイデアがあって、家族が分断されがちなマンションの中で、Jさんはすべての部屋を活用して勉強することになりました。

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