1週間タダ働きが100万円?
アメリカでは「職業訓練を積ませる」という目的のもと、企業が学生インターンを無給で雇い入れるというケースは珍しくない。米国の大学生の8割以上がインターンを経験しており、無償インターンの割合は年々増加。過熱気味で中には1週間働く権利が1万ドル(約100万円)で競売に掛けられたものまであるほどだ。そこへ法の目が働き始めた。
問題は、無償の労働力目当てでインターンを違法に雇い入れる悪質な企業の存在。それらの存在を、政府や州の労働局が懸念し始めているのだ。
この動きに、おののいたのがファッション業界だ。
ファッションという華やかな世界に憧れる若者の数に対して、極端に門戸が狭いのがこの業界の特徴。それゆえ「少しでも足がかりになるなら」「経歴に書けるなら」と無給でも働きたい人が殺到しているそうだ。一説には、インターン希望者待ちのウェイティングリストがあるとか。人気雑誌になるとコネが必要だという噂もあるほど。もちろん苦労の末に獲得した仕事は、ほぼ“タダ働き”だ。