コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーの発表によると、2009年中国で購入された高級品の5割がプレゼント用だったことが分かった。実はここに、この国特有の大きな問題が横たわっている。
同レポートによると、中国のぜいたく品市場は前年比12%増の96億ドルで、世界全体の27.5%を占めた。5年後には146億ドル(約1兆3600億円)規模になり、世界トップシェアを獲得すると予想している。また、ボストン・コンサルティング・グループも中国のぜいたく品市場の消費総額は2015年には2480億元(約3兆3480億円)に達するとのレポートを発表した。
こうした調査に対し、一部の中国メディアは微妙な反応を示している。「確かに中国は経済が発展し人々は“お金持ち”になったかもしれないが、未だに5割がプレゼント用というのは決して喜べる内容ではない。いったいプレゼントを受け取ったのは誰なのか?が問題だ」というのだ。
実はこうしたぜいたく品を手に入れているのは、大多数が権力を握る中国の官僚たちだという。ブランド品はこうした官僚がプレゼントとして最も好むものらしい。北京市で2005年から2007年の間に摘発された100件の収賄事件で贈られたもののうち、車と家が第2位と第3位で、第1位はぜいたく品だったという。
ある専門家は「腐敗官僚は、ぜいたく品の最終的な消費者というだけでなく、新しい流行を作り出す原動力ともなっている」と話している。