フィギュア新基準でもキム・ヨナは勝っていた

 国際スケート連盟は、フィギュアスケートのルール変更を発表し、特に浅田真央選手(19)が得意とする3回転半ジャンプのトリプルアクセルなど難易度が高い技の基礎点を引き上げることになった。この決定に、日韓のメディアの反応は対照的。日本は歓迎が目立てば、ライバルのキム・ヨナ選手(20)がいる韓国では警戒する報道が目立った。

 各選手ともに安全策が目立ったバンクーバー五輪の反省から、この決定自体は、高難度の技への挑戦を促そうというのがそもそもの狙い。そのために、回転不足と判定されたジャンプでも基礎点の70%を与えることになっている。基礎点は3回転半で8.2から8.5になる上に、転倒や着氷の乱れによる減点幅も小さくなる。

 これを受けて、日本での報道は「真央に朗報」「真央に追い風」など。それに対して韓国は「浅田ルール」「浅田優遇案」など正反対の反応だった。もちろん、受け止め方や言葉の表現が違うだけで、結論は浅田選手有利ということには何ら変わりない。

 もしもバンクーバー五輪の得点を新ルールに置き換えると次のようになる。
○キム・ヨナ選手(228.56点→215.40点)
○浅田真央選手 (205.50点→199.40点)

 いずれせよキム選手が勝っていたことにはなるが、23点あった得点差が、16点差に縮まる。これは韓国メディアの試算であるが、とにかく新ルールの下であっても、あくまでもキム選手が勝つということを言いたいようだ。

 だが、さすがにキム選手がもしも引退すれば、浅田選手の時代になってしまうとしており、「引退」だけには勝てないと言いたげ。日本が割と淡々と述べているのに対して、韓国は少し情緒的なようだ。

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