アフリカ初の高速鉄道、W杯3日前に運行開始

 アフリカ初となる高速鉄道「ハウトレイン」が6月8日、南アフリカで一部運行をスタートする。2010年サッカーワールドカップの初戦3日前に運行開始となる。

 ハウトレインは2006年から仏ブイグ、カナダのボンバルディア、南アフリカのボンベラが建設していた、アフリカ大陸初の高速鉄道。第1段階として、ヨハネスブルグ市近郊のサントンとオリバー・タンボ国際空港の区間で運行を開始する。来年には80キロメートルの全区間が開通し、ヨハネスブルクと首都プレトリアを、時速160キロ・約40分で結ぶことになる。

 ヨハネスブルクからプレトリアまでの高速道路は通勤ラッシュ時に混雑することで有名であり、また来年高速道路料金が新たに設定されることから、鉄道の利用者は増加すると見込まれる。ターゲットは高所得者層だが、バスを利用する中所得者層まで利用は広がるだろうと予想されている。料金は、鉄道運賃から駅周辺の駐車料金、バス代までを1枚のカードで支払うことができるスマートカードシステムを採用する。

 また、通勤者にとってはセキュリティが最も大きな不安要素だが、防犯には特に大きな配慮がされている。駅と列車内、バスに400人の警備員と700個の防犯カメラを設置し、利用者のみが専用ゲートを通ってプラットホームに入るようにする。万全のセキュリティ体制をしき、車通勤の人々へ鉄道通勤に切り替えてもらうようアピールしていくという。

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