欧米富裕層に人気のワイン投資とは?
欧米の富裕層には古くから浸透していますが、日本人にはあまり馴染みのないワイン投資。ワイン投資とはどのようなもので、そのメリットとデメリットは何なのでしょうか?
投資ポートフォリオにワインを組み込んでリスク軽減
米ワイン経済学会でこのレポートを発表をしたのは、ローザンヌ・ホテル・スクールのフィリップ・マセット氏とフリブール大学のジャン・フィリップ・ワイスコフ氏。
2人は1996年から2009年までに米国で開催された、計144回のワインオークションの落札価格を調査しました。またワインの値動きを示したゼネラル・ワイン指数とラッセル3000種指数を比較。その結果によると、ラッセル指数は2001-2003年の間に下落したものの、ゼネラル・ワイン指数は着実に上昇し続けたことが判明。2008年中頃から2009年前半、ラッセル指数は47%下落した一方、ワイン指数は17%の減少に止まりました。金融危機の最中、多くの金融資産は大打撃を受けて減少しましたが、ワインは最小限の影響しか受けなかったのです。
マセット氏とワイスコフ氏は、「高級ワインは飲んで楽しむだけでなく、投資ポートフォリオに組み込めば、収益が増える上に財政的リスクも軽減してくれる」としています。ワインは不安定な金融市場と直接関わりがないため、不況に強みを発揮する投資先と考えられています。