金融危機も影響なし? 欧米富裕層が好むワイン投資の魅力【1】

ヨーロッパでは古くから相続税対策の1つ


 ワイン投資は、購入したワインの値段が上がった後にマーケットで売却し、利益を出すという投資方法です。株式市場と同様のワイン市場がフランスのボルドーとイギリスのロンドンにあり、ワインの価格は日々変動しています。日本やアジアでも近年ワイン投資の認知度は高まってきましたが、日本にはワインのマーケットがないため、ワイン投資といってもピンとこない人がほとんどでしょう。

 しかし、ヨーロッパでは昔から認知されている蓄財方法の1つであり、相続税対策としてワインを購入する富裕層は多くいます。フランスでは税法上、ワインは非課税資産です。そのため、相続税対策としてワインを購入し、後に価格が高騰してから売却して資金とすることは一般的に行われているのです。

 例えばフランスでは、当たり年や子供が誕生した年などのワインを投資用に大量に購入し、お祝いなど特別な日に1本開けて、後はそのまま保存しておく、という家庭も多いそうです。急な出費の場合にはそのワインを売却して換金するため、地下のワイン保存庫は金庫と同じような存在と言ってもいいでしょう。

 またヨーロッパでは銀行もワインを資産として認めており、不動産のようにワインを融資の担保とすることも一般的に行われています。

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