桜蔭中学に合格したGさんの家 頭のよい子が育つ家【住まい編6】

「狭いながらも楽しい我が家」のGさん宅

 3人家族のGさんのお宅は、2LDKの昔ながらの賃貸アパートです。アパートなので余分なスペースは無く、玄関からいきなり居間になり、居間の奥にはドアを隔ててすぐに子ども部屋があります。廊下がなく、各部屋が直接つながっている間取りです。


イラスト/大川陽子氏 『頭のよい子が育つ家』(日経BP社)より

 リビングに面した子ども部屋のドアには、Gさんが書いた“welcome”の表札があります。両親に対する、もてなしの気持ちが表れています。

 子ども部屋のドアを開けると、子ども部屋の壁には「心」と書かれた習字が目に入ります。書き初めなどの作品は、普通は勉強机の上あたりに貼ることが多いですが、Gさん宅では、リビングから直視できる壁に貼られています。

 これはGさんが意識して貼ったものなのです。

 Gさんは「心」を習字で表現(express)して、習字の「心」と自分の「心」を両親と共有(exchange)したかったのです。Gさんのおうちは「狭いながらも楽しい我が家」を体現した家でした。

1 2 3
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる