毎年5月15日には、京都の三大祭りのひとつ、葵祭りが行われます。
出発は 御所ですが、下鴨神社と 上賀茂神社の、五穀豊穣を祈ります祭事です。
お祭りのシンボルです 双葉葵の新葉が、祭列の人々の 頭や衣服にあしらわれ、牛車は 藤の花で飾られています。 いかにも 初夏らしい、美しいお祭りです。
祇園祭のような お囃子も躍りもなく、静かな行列だけなのですが、十二単や束帯の色合わせや生地、デザインを観察しましたり、たくさんの馬たちの 個性を眺めるのは、なかなか面白いものです。
斎王代は、このお祭りの主役で、毎年 京都在住の20代の女性が選ばれます。
今年の斎王代は、知人のお嬢様でしたので、前もって お祝いに伺いました。
おめでたいことですので、結婚のお祝い同様に、お包みを 大安の日にお届けに伺います。
その時に、持参しましたのは、いきつけの和菓子屋さんに 趣旨を伝えて作っていただきましたものです。
斎王代の持つ扇を模りました上用に 金で葵の葉をあしらいましたものと、藤の花を思わせる淡紫と若葉色の求肥に 御所車をあしらいましたものです。
こうしたお菓子選びも 楽しみのひとつです。
私の装いも、もちろん 藤の花の刺繍の帯です。
今年は 爽やかな涼風のあります快晴となり、見物客とともに 平安の装束に身を包む人々も、心地よく感じていはりましたのではないかと思います。
私の家は 下鴨神社のすぐそばですので、いつも ちょっとお出かけのついでに見に行きますが、ゆっくり観覧なさりたいかたは、事前に 境内のお席のチケットを 購入されるとよろしいかと思います。
いにしえの 雅な世界に、一瞬 タイムスリップしはりますかもしれません(^_^)。