ブランドビジネス最大の敵は草食系?

敵は草食系か?

 最近になってようやく景気回復の兆しも見え始めたところ。LVMHグループをはじめ、各ブランドは店舗だけではなくオンラインショップの構築など販売網をさらに拡充させている。販路を拡大させているのは間違いないのだが、ここで一つだけ心配なことがある。

 それは、田中さんが「草食系男子の増殖は困りものです」と言うように、日本特有の問題なのか、若者の草食化だ。

 モノを買わなくなった、あるいは嫌消費とも言われる若者。では、なぜ買わなくなったのか。若者のマーケティングを行う「M1・F1総研」の調査によると、理由は次の5つだという。

・「将来に対する不安」
・「低い上昇志向」
・「固定化された人間関係」
・「漠然とした結婚意識」
・「インターネットへの依存」

 「女性はもともとブランド品には興味をもっています。そして男性は女性に喜んで貰えるものを、プレゼントしたがりました。しかし、今は男性が草食系になっていますからね。敵は草食系かもしれませんね」

 草食男子による消費の減退傾向はブランドにとっても驚異ということなのか? いつの時代でもブランドに限らずビジネスは簡単ではないようだ。(つづく)


 ※田中伸一さんの詳しい話は著書「ダメ男がグッチ社長になったわけ」に。次回はアーリーリタイアメントについて。

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