所詮モデルではない
カーラ・ブルーニさん
ひとつには、価格の問題がある。結局のところ、いくらデザイナーブランドとしてはリーズナブルといっても、やはり庶民が買う価格帯ではない。アメリカンカジュアルブランド「Jクルー」のビーズ刺繍のカーディガンが、ミシェル効果で即売り切れとなったことがあったが、298ドルという手の届く価格がキモとなったことは間違いない。
さらに、ファッションへの「先見の明」や「選び取るセンス」という意味では優れていても、着ている姿が必ずしも憧れとなり、消費につながるわけではない…ということもいえるかもしれない。
堂々とした体躯に、コンサバティブな雰囲気。ファーストレディとしては見事なイメージかもしれないが、新進気鋭のファッションブランドの広告塔としては、顔ではないか。何を着てもミシェル・オバマはミシェル・オバマにしか見えない、のである。
そういう意味では、服を魅力的に見せるモデルを生業にしていたフランス大統領夫人のカーラ・ブルーニさんのほうに、軍配が上がりそうだ。