建仁寺の献茶式

先週末、建仁寺の献茶式に参列させていただきました。



1202年、時の将軍・源頼家の寄進により建立されました 建仁寺は、現在は、臨済宗・建仁寺派の大本山となっています。 http://www.kenninji.jp/

開山祖師・明庵栄西禅師は、幼少より 比叡山で天台密教の修行に励まれ、当時の社会状況の中で、2度も 宋の国へ渡られ、その後 61才で 建仁寺の開祖に就かれました。

また 在宋中、茶を喫し その効用や作法を研究され、日本へ持ち帰り普及に努められましたため 「茶の祖」とも呼ばれ、著書「喫茶養生記」は、当時の知識人の間で ベストセラーでしたそうです。

その関係かはわかりませんが、毎年6月5日には、裏千家の献茶式が 行われています。



法堂で、大宗匠が お点てになりましたお茶を、雅楽の演奏とともに 僧侶のかたがたが ご本尊にお供えなさいます。

おおらかな雅楽の音色や、僧侶のかたの履き物は、大陸文化の名残でしょうか。



大宗匠が お正客をなさいました本席に、私も 末席で入れていただきました。

大宗匠は、軽妙で 場を明るく活性化させるような お話ぶり。とにかく、見る物 手にされるもの、全て お褒めになり、感謝を述べられます。

米寿お迎えになりましても、アクティブで 溌剌となさっていますのは、そこに秘訣があるのでしょう……見習わなければと 思います。





風神雷神図や、法堂の天井に舞う 迫力ある双龍の絵が 有名な建仁寺ですが、副席のお釜を掛けられました「禅居庵」の 四季風景が描かれました襖絵は、優しく爽やかな色遣いで、癒されます。

癒されるといいますと……。

京都には 数多くの観光寺院がありますが、多くのところは 写真撮影が禁止であるばかりでなく、中には ネットパトロールをして 警告を出されましたり、外観を撮影するだけでも 料金を取られるお寺もあります。

いつも思いますが、お寺などは 社会の財産であり、足を運べないかたがたのためにも、善意の市民が 写真を撮ったり ブログにあげたりすることの 何が いけないことなのでしょうか……。

その点で、建仁寺は じつにおおらかですし、お庭を 拝観しつつ、ついつい お昼寝してしまいます 外国人観光客を 咎められることも無いようですし、時には 座禅だけではなく、ヨガ合宿なども開催されていますようで、この懐の深さ 心の広さこそ、仏様の教えに叶うものではないかと思います。

また 2014年には、栄西禅師の 800年遠諱を迎えるにあたり、今から 様々な準備や催しがなされているようです。

みな様も、京都へおいでのおりには、是非 建仁寺へ 足をお運びくださいませ。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる