相続税は100%、遺産を残すべきじゃない
―相続税はどうすべきと考えますか?
「僕は相続税100%論者です。遺産は残すべきじゃないと思うし、その方がフェアーでしょ。中途半端は良くないので、0%か100%でいい。(ベーシックインカムのような)セーフティーネットを作った上で競争社会を作っていくわけだから、相続税は100%でもいいと思いますね。 親の資産で食っている人がいるという批判が世の中にはあるわけじゃないですか」
―確かに親からの遺産相続で生まれながらに富裕層が誕生することには批判もありますが、実際には相続税の為にどんな名家も3代目で没落していくのが今の日本です。一方、欧州では代々の富裕層、つまり貴族という存在がいて、文化や文化的な建造物の維持を担っています。その点においては代々と富裕層が続くことに一定の意義があるという意見もありますが、如何でしょうか?
「相続税とは別に、文化を維持する仕組みを作ればいいと思います。例えば会社であったり。残したい場合には、残していく仕組みが他にあればいいんじゃないですか。別に個人に相続させなくてもいい」
―富裕層を育てる仕組み、出てきやすい仕組みが日本には無いと言われています。
「才能を持っている人たちを育てる仕組みが必要。それは日本に限らず、そういう風になっていないと思います。例えば、コンピュータの分野でも天才はいるけど、彼らを育ててバックアップする仕組みはないような気がします。だって、普通の小学校行って、くだらない授業を受けないと大人になれないわけでしょ」
―慶応幼稚舎のようなエリート校もありますが?
「決してエリートばかりではないし、ボンクラの2代目もいる。ごっちゃになっているので、本当のエリートとは違うでしょうね」