チームワークは日本代表史上最強か?

 本田、松井、遠藤、川島…。南アフリカで開催中のW杯で健闘しているサッカー日本代表にあって、活躍する選手たちの名は遠く離れた日本でもとどろいている。ところで、日本のエースと言えば、アノ選手だったはずだが、今頃、何をしているのだろうか。オランダ戦で少し途中出場していたが…。

 エースとは司令塔のMF中村俊輔選手。世界との実力差を痛感した岡田武史監督が直前で現実路線に転換し、エース外し。今やW杯の大活躍でMF本田圭佑選手がエースと認められている。

 そんな中、旧エースの中村選手は6月24日に32回目の誕生日を迎えたのだが、現地で選手全員が参加して誕生パーティーが行われたのだという。現地の関係者によると、励ますというような悲壮感が漂うものではなく、心からバースデーを祝う楽しいひと時だったようだ。

 日本代表史上最強と言われた4年前は“世代間抗争”で自滅。その苦い思いは中村選手自身にもあるのだろう。報道陣に多くを語ることはないが、自分でムードに水を差すことはしたくはないはず。今は練習でも率先して声を出しているそうだ。

 最近ではムードメーカーの田中マルクス闘莉王選手とよく練習でペアになっている姿が確認されている。また、「調整役」として参加した川口能活選手がチーム全体に目を光らせているということも、落後者を出さない一つの理由かもしれない。

 「100メートル走では負けても、400メートルリレーでは負けない」と岡田監督が言う日本代表。チームワークでは今大会のメンバーが間違いなく日本代表史上で歴代最強だろう。


中村俊輔選手(最高列右)

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