シャープの株主総会で感じたこと「若手富裕層が出席できない」

株主サービスはなかなか


株主への手土産
 受付で議決権行使書を出す。番号がかかれた入場証と紙袋をくれた。中には、神戸風月堂のクッキー「レスポワール」(定価1050円)と決議事項などが記載された召集通知が入っている。大企業になると手土産がないと思っていたので、うれしい。会場までのスペースには飲み物があり、シャープ製品も展示、ご丁寧に説明員もいた。

 壇上に取締役11人と監査役4人が勢ぞろいし、総会は午前10時ちょうどにスタート。進行役は片山幹雄社長で、前半は業績報告、後半が質問タイムだ。今年の最大の関心事は、有価証券報告書への記載が義務付けられた1億円以上の報酬を得た役員の問題。シャープに対象者がいたかどうか、真っ先に質問が出た。

 谷口信之取締役は「2009年には、緊急経営対策により報酬の自主返上を行ったことから、1億円以上はございませんでした」と説明した。同社の場合、役員報酬は報酬委員会が決定する。自主返上がなければ、1億円以上になる人がいたという意味に聞こえた。

 次に注目された株主発言は、大阪府堺市に稼動した液晶と太陽電池の工場を見学したいという要望だった。昨年の総会でも要望が出ていたようで、濱野稔重副社長は「9月に実施します」と即答、会場は拍手で沸いた。

 バスといい、工場見学といい、総会での株主の声に真摯に応える会社らしい。

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