ロシア第10位の富豪ドミトリー・リボロフレフ氏(43)が、妻エレナさん(43)への61億ドル(約5365億円)にのぼる離婚慰謝料支払いの危機に直面している。エレナさんの訴えが認められれば、史上最高額の離婚慰謝料となる。
米フォーブス誌によるとリボロフレフ氏の資産は約86億ドル(約7564億円)で、世界第79位の富豪。同氏はロシア最大の肥料メーカー、ウラルカリイの所有者であり、同社筆頭株主だったが、6月半ばにウラルカリイ株の53.2%(約45億ドル分)を売却している。このほかに1億1600万ドル(約102億円)のスーパーヨットや、不動産王ドナルド・トランプ氏から購入した1億ドル(約88億円)のフロリダの大邸宅、ピカソやゴッホ、ゴーギャン、モネなどの美術コレクションも多数所有している。
リボロフレフ氏とエレナさんは1987年に結婚して2人の娘がいるが、リボロフレフ氏の度重なる不倫で夫婦関係が破綻し、離婚訴訟に発展していた。エレナさんは、同氏は公表されているより多くの資産を所有しており、海外口座にそのほとんどを隠していると主張。結婚以来、リボロフレフ氏が築いた資産の半分にあたる61億ドルを慰謝料として要求している。
エレナさんの主張が認められれば、史上最高額の離婚慰謝料が支払われることになる。これまでの最高額は、1999年のメディア王ルパート・マードック氏とその元妻アンナさんの離婚の際の17億ドル。露富豪ロマン・アブラモビッチ氏は元妻イリーナさんに1兆3500億円の離婚慰謝料を請求されているが、2007年に15億ドルで離婚が成立している。