クオリティはなかなかのもの
トリートメントルームはもちろん完全個室。ドレッシングルーム、トイレ、足浴などを行うリチュアルルーム、トリートメントルーム、がすべて専用のプライベート個室は、ホテルスパ並みにゴージャス。「お着替えになって、少々お待ち下さい」と、扉がすっと閉じられる。
しかし、この待ち時間が長かった。ぼーっと待たされること7~8分で、やっとノックが。閉塞感あふれる3畳の黒部屋で放置される気持ちを、味わったことがあるのだろうか? 閉所恐怖症なら大変なことになっていただろう。ひどく着替え時間を読み違えていると思うのだが、もしやこんなところにイタリア時間が採用されているのか…?!
トリートメント前に、“リチュアル(儀式)”を重んじるというこのスパならではの珍しい体験へ。大きな銅鑼(ドラ)の前に立ち、セラピストがゴ~~~~~ンと音を鳴らした振動と音を身体で受け止めることで、心身を浄化させる・・・という儀式だ。チベットから取り寄せたという銅鑼の音色が、究極のアルマーニスパ体験への入り口となるのは、心に残る洒落た演出だ。
そして、部屋の中央にドーンと鎮座する真っ黒のベッドへ。しかしこのベッドが、なんとも素晴らしい!低反発にも似たおだやかな弾力の革製ベッドは、キングサイズはあるだろう。セラピストもベッドに乗ってマッサージをする、という形だ。さらに、トリートメントに合わせて電動で頭部や足元が上がったり下がったり、角度が変わるのである。血流を良くし、足に溜まった老廃物を流しやすくしてくれるそうだ。このベッドは、世界でもアルマーニスパにしかない特注品。過去あらゆる国内外のスパを体験してきたが、ここまでのトリートメントベッドは初めてだ。
トリートメントは申し分なく、フェイシャルメニューなのにボディマッサージまでついて、深いリラグゼーションへと導いてくれる文句なしのクオリティ。しかも終了後に「このままこちらでお休みなって行かれますか?」と、日本の都会スパでは滅多にお目にかかれないサービスもあり、非常によい気分でジ・エンド。
至福のスパ体験にお別れを告げるのだが…。