オバマ氏の高額納税者税制に批判続出

 オバマ米大統領による高額納税者の税控除額に制限を加える提案に対し、米民主党議員らの間から慈善団体の運営や、住宅市場の悪化要因となると批判が生じている。

 バウクス上院議員は4日の公聴会で、オバマ大統領による提案が実行可能かどうか質問。ガイトナー財務長官は年収25万ドル以上の世帯における増税は、国内医療ケア改革や財政赤字の拡大を防ぐために必要不可欠であるとしているが、反論にも耳を傾け、協調して政策を練っていく用意があるとし、「我々は他にも選択肢があることを認識している」と回答している。
 
 オバマ政権予算案では、今後10年間医療ケア改革のために6340億ドルを割り当てることを呼び掛けている。そのうち半分は高額所得者からの増税で賄い、残りの半分はメディケア(高齢者向け医療保険制度)や、メディケイド(低所得者向け医療扶助)への割り当て額削減により賄う予定だという。

 オバマ政権予算案では25万ドル以上の年収のある世帯および20万以上の年収のある個人に対する増税が求められている。また富裕層で慈善団体や地域社会に還元したいとする人々に対しても、税控除額に制限を加えようとしている。

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