フランス貴族が住む中世のシャトーで結婚式を挙げる【1】

フランスで結婚式を挙げる時に注意すべきこと

―フランスなど海外のお城で結婚式を挙げる時に注意すべきことは何でしょうか。

 日本と海外では結婚式に対する認識が大きく違うように感じます。フランスでは「結婚式」は、前述のとおりまず法的効果があり、個人によっては宗教的にも大きな意味を持ちます。日本では行政面では紙を提出するだけで、宗教を持たない方が多いので、このどちらの意味もあまりピンとこないかもしれません。多くの日本人にとっては、どのような演出をするか、どれだけ美しい映像を残すかなど、イベント的な要素が強いように、個人的には思います。ですので、まずはこの認識の違いを理解しておく必要があると思います。

 海外挙式の場合、その前後に新婚旅行をされる方がほとんどだと思いますが、ふだんの海外旅行よりも、ゆとりのあるスケジュールを組むことをおすすめします。慣れない出来事の連続で、心も体も予想以上に疲れやすくなります。とくにヨーロッパと日本では時差や気候の差がありますので、体調を崩しやすい環境です。

 その他細かい点ですが、当方では現地の美容師さんにヘアメイクをお願いしていますので、使用する化粧品が合わないことがあるかもしれません。念のため、普段お使いの製品を持参されるほうがよいでしょう。あと、フランスでは基本的にサービス料はすべて込みですが、チップの習慣がいまでも残っています。美容師やカメラマン、レストランのサービスなど、満足のいく仕事ぶりだったら、ぜひチップを渡してあげてください。「よろしくお願いします」という意味合いで、サービスを受ける前にお金を渡されるお客様がいらっしゃいますが、こちらではあくまでサービスを受けたあと、気持ちのよいサービスを褒める感覚で渡されます。

 いずれにしても、現地の習慣を少しだけでも勉強されてからお出かけになるのがベストです。「こんにちは」「ありがとう」くらいは、現地の言葉を覚えておくとよいかもしれませんね。

【2】につづく

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