フェースブックが新規株式公開を2012年に先送りか

 市場からも注目を集めている、世界最大のSNSフェースブックの新規株式公開(IPO)が、2012年に先送りになるのではないか、とブルームバーグが報じた。

 同社は公開時期は正式に明らかにはしていないものの、2011年という見方が大勢を占めていた。創設者のマーク・ザッカーバーグCEO(26)は、ユーザー数の拡大や売上増に専念するのだと、複数の関係者の証言で明らかになった。

 ハーバード大学の非公式の学生間SNSとして始まったフェースブックも、今やユーザーは全世界で約5億人に急拡大。ザッカーバーグ氏の資産は5000億円弱で、30歳以下では世界一の大富豪。マイクロソフトも出資者に名前を連ねるなど、期待が大きく先行し、次代のネット業界の勝者になると見られている。

 ブルームバーグによると、同社の昨年の売上高は約8億ドルで、2010年には少なくとも14億ドルへとほぼ倍増する見込みだという。

 ただし、株式上場のための負担は大きく、経営、さらにはシステム面でもやるべきことは残っている。ユーザーの個人情報を軽視している、と批判を浴びるなどプライバシー保護の問題、またユーザー数急増によるシステム増強など対処すべき課題は経営面以外にも少なくない、と思われるからだ。

 いずれにせよ、市場からの期待が大きいだけに慎重にならざるを得ないのかもしれない。


マーク・ザッカーバーグ氏

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