拡大し続ける台湾の所得格差

 台湾では今、ものすごいスピートで所得格差が拡大している。台湾546万世帯の所得税申告の統計を調査すると、上位5%の平均所得は450万台湾元(約1200万円)に対し、下位5%の平均所得は6万8000台湾元(約18万円)。両者の格差は66倍で史上最大となった。

 過去10年あまり、台湾の所得格差の拡大は留まるところを知らない。1998年はその差が32倍、2001年には42倍になり、昨年は62倍だった。

 また、1千万台湾元以上(約2600万円)の所得がある人は、台湾には8500人ほどいて、このうち4700人余りが首都である台北市民で、都市に集中している事が明らかになった。

 ここまで所得格差が広がったことに対し専門家は、昨年の世界的な経済不況のためと見ている。不景気になると低所得者層は失業してしまうことが増えるからだ。さらに産業構造の変化にも原因があるという。台湾では近年、ハイテク産業への投資が著しい。このため高度な技術を有した人材が求められる一方で、単純労働などの仕事のチャンスは減少しているのだ。こうした所得格差は世界的な流れともいえるが、日本と同様に社会不安を招く可能性もあり、台湾政府は対応を迫られている。

 ちなみに、台湾の高所得者と低所得者との生活スタイルの大きな違いは自家用車の保有率にあるそうだ。高所得者の9割近くが車を持っているのに対して、低所得者はわずか2割程度。また台湾人にとって、車は乗る人物の大きさをはかる物差しとして見られるため、より大きな車が好まれる傾向にあるということだ。

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