三洋、パナ電工100%子会社化で本当にいいのか?

自治会でもパナソニックの下なのか?


三洋電機創業家の井植敏元会長
 「『SANYO』は、『Panasonic』『Sharp』『Suntory』『住友』とならぶ関西発ブランド。とくに、アメリカでは力がある。なくしてしまうのは、あまりに惜しい」(アメリカ駐在が長かった商社マン)からだ。

 また、事実上ひとつになる3社の本社が、すべて京阪電気鉄道の沿線に本社を構え、沿線に住宅をもつ社員が多いことから、地域文化にも影響がありそうだ。

 大阪府枚方市に住む40代の主婦は「うちの自治会には、世帯主の方が3社にお勤めのかたがいます。100%子会社という明確な上下関係に変化することは、決していいことではないように思える」と話している。

 財界活動についても「これまでは3社各様にできたものが、当然、親会社の判断に絞られていく」(財界幹部)ため、財界活動をしてくれる人材は、いっそう減るはずだ。

 三洋、パナ電工に対するTOB期間は10月6日まで。必要な資金は最大8184億円の見込み。大坪社長は「2社とは、上下関係の空気を生むな」と大号令をかけているというが、果たしてうまくいくだろうかー。

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