通帳に9ケタの数字
人生とは、何とドラマティックな舞台を用意してくれているのだろうか。自分は平凡な脇役か、と夢を諦めかけた者にも、女神は微笑むことがあるからだ。家賃2万円の古い木造アパートに住む38歳のサラリーマンが、一瞬にして資産3億円の億万長者になってしまった。
「宝くじは好きなので、昔からずっと買い続けていました。でも、まさか1等が当たるとは思っていませんでしたし、3億円当たったあの時も自分と会社に関係のある数字を選んだだけでしたから」
誰もが1等当選など夢のような話に思っているものの、1億円以上の当選者は実際には1年間に588人(昨年度実績)も誕生しているのだ。1日にして約1.6人。買い続けていたセレブ君が、その一人になっても全く不思議ではなかった。
「名古屋のみずほ銀行の大きな支店なら、(1000万円以上の当選者は)1カ月に3、4人は来るらしいです。行員の対応も事務的というか、すぐに応接室に通されて手続き説明を受けました。ほんと、手馴れたものでしたね」とセレブ君。自身が支店に当たりクジを持っていった際には、クジと引き換えに預り証をもらい、後日口座に振り込まれていたという。通帳には初めて見る9ケタの数字。これを見たセレブ君、自分自身が億万長者になったことを実感したのだった。
セレブ君の預金通帳