リアル男子とバーチャル彼女が経済を動かした熱海

 結婚間近だったのに富豪の家に嫁ぐことになった、お宮を蹴り飛ばして振り切る貫一。静岡・熱海市が舞台となった、尾崎紅葉の小説「金色夜叉」のこのワンシーンは、あまりにも有名だ。

 その熱海が、恋愛シュミレーションゲーム「ラブプラス+」のイベントの舞台となり、かつての観光地が往時のような盛況となった。

 7月10日から8月31日まで行われたラブプラス+のイベントの舞台となったが、オープニングの式典では、斉藤栄市長がスピーチまで行ったほど、行政をあげて大歓迎するイベントとなった。

 ウォール・ストリート・ジャーナルにまで「Atami Welcomes Virtual Girls, Real Boys」と紹介されている。タイトルが、こうした現象を端的に表現している。もちろん、金色夜叉も元ネタはあっても、熱海で実際に起きた話ではないのだが…。

 今年の夏の街の様子を「今年の夏休みは、1人で歩いている若い男性を見かけるようになった。今まではあまり見なかったのに」と熱海在勤の男性は話す。一大観光地もシャッターが下りた店舗が散見される状況は、時代から取り残されてしまったかのような時の流れを感じさせる。

 だが、これをチャンスとばかりに、イベントに企画協力した旅館の大野屋や、関連商品を発売した店舗などもあった。だが、「恋人たち」の夏休みはこれで終わった。来年の夏休み、「2人」の思い出の地に帰ってきてくれるのだろうか。


「ラブプラス+」(コナミHPより)

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