雙葉から慶應医学部に合格した家庭の食卓【2】 頭のよい子が育つ食卓【4】

雙葉から慶應医学部に合格した家庭の食卓

 有名小学校、中学校を経て慶應義塾大学に入学した大学生200名の、キッチンや食卓にまつわるエピソード、アンケート調査などをまとめた『頭のよい子が育つ食卓』(朝日新聞出版)からご紹介する4回目は、慶應義塾大学医学部に合格した長谷川美穂さん(仮名)の食卓その2です。

長谷川美穂さん(仮名)
雙葉小・中・高卒 慶應義塾大学医学部

食事を作り続けることが母の愛情


 子どもの食生活にはとにかく気を遣ったというお母さん、美穂さんと弟さんのお弁当作りも熱心でしたが、これには美穂さんの弟さんが小学校に入学したときに、担任の先生に言われた言葉が強く印象に残っているから、ということでした。

 「とにかく毎日お弁当を持たせるようにと言われました。これから大きくなると、『お弁当は要らない』と言うようになる思春期の難しい時期が来るかもしれないけれど、子どもが食べようが食べまいが、手作りのお弁当を持たせなさいとのことでした」

 担任の言葉を聞いて、食事を作り続けることが親の愛情を伝えることになると解釈したそうです。

 「子どもが大きくなるにつれ、親がしてやれることはどんどん少なくなっていくと思います。そうすると残るは食事しかない。毎日、子どものことを考えながら食事を作ることに勝るものはないと思うんです。親の愛情を伝えられる唯一の手段を放棄するなんて、もったいないですよね。そう考えたからこそ、毎日がんばって食事を作ることができたのかなと・・・」

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