米投資会社ブラックストーングループの副会長、バイロン・ウィーン氏は毎年夏に、ニューヨーク州ロングアイランドの高級別荘地で2つのランチミーティングを開催している。今年も富裕層が多く出席したというが、彼らの投資先は意外なものであったという。
米紙ウォールストリートジャーナルによると、空のオフィスビル、農地、アフリカだという。株式に関しては、12年の間インデックス投資で儲けた人はおらず、金で儲けた人もほとんどいなかったという。
ところでウィーン氏は、1986年以降毎年、年初にその年の10大予想を発表している。2010年の予想を少し振り返っておくと、「米国の景気回復でオバマ人気回復」「金融規制法案がより金融業よりに修正され、金融株が急騰」などがあるものの、残り3カ月で実現しそうにない。現段階では、「FRBゼロ金利政策続く」というのは当たっているだろう。
日本の投資家にとっては気になる「日経平均は1万2000円」という予想は、当たりそうな気配は感じない。
確かに、日本の富裕層の間でもインデックス、金に投資をしている人をあまり聞かない上に、よく聞くのが空になった格安のオフィスビルだという。驚くような掘り出し物も多いそうだ。
こう見ると、ウィーン氏の予想よりも、富裕層の投資先の方が賢明に思えてくる。