FX業界の勢力図が10月に変わる

 外国為替証拠金取引(FX)の業界最大手「外為どっとコム」が10月から1カ月間の行政処分を受けることが決まっているが、これによって、わずか1カ月という短い期間で業界の勢力図が変わる可能性がある。

 外為どっとコムは8月末時点での口座数が約51万件、預かり資産が約1028億円。両部門において、6年連続業界1位を達成している。

 これに対して2位の外為オンラインは口座数約22万件、預かり資産約510億円。両社の間には約2倍の差が存在しているのが現状だ。ただ、年間取引高では、オンラインは3年連続1位となっている。

 FXトレードは、ポジションを持てばオーバーナイトすることなく1日の決済してしまうデイトレードが主で、それが1カ月間できないということになると証拠金が流出することは避けられないだろう。口座数は減少することはないかもしれないが、トレードできない口座に預けておいてくれる人は少ないだろう。相当金額の預かり金が減少することは予想できる。それがどこに流れるのか。

 業界大手はもちろんのこと、投資家の間で「25万円をくれる」(キャンペーンは終了)という一大キャンペーンで話題になったクリック証券のような、大きなキャンペーンを仕掛ければ預かり金が流れる可能性はある。いずれにせよ、10月は勢力図が大きく変わる可能性がある。

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