世界33カ国のギャラリーが参加
2008年2月13日~18日にかけて、第27回マドリッド・コンテンポラリー・アートフェア=ARCOが開催された。
ARCOは27回目と言う長い歴史を誇っているにも関わらず、長らく「ローカルなアートフェア」との烙印を甘受し続けていた。が、グローバル・アート・マーケットにおけるポスト・ウォー&コンテンポラリー・アート優勢の傾向(印象派や20世紀モダンアートに対比して)がそのままスペインのアート・シーンにも伝播していることともあいまって、より、インターナショナルなアートフェアに変貌を遂げている。その証拠として今回のARCOには世界33カ国から 224もの一流ギャラリーが参加し、ドイツ37ギャラリー、米国26ギャラリー、新規出店76ギャラリー中69がスペイン国外と、出展者、来場者ともに非スペイン・ポルトガル語圏のウェイトの高い会場構成を形成していた。
ロシアからも話題作が出展
Blue Noses
Era of Mercy(2005年)
イタリアの巨匠ルーチョ・フォンタナの『Concetto Spazziale』シリーズの1962年作品が200万ユーロで展示販売されていた。AIBが2007年10月に会員向けに58″,000ドルで推奨したロシア人グループAES+Fの作品『The Last Riot 2』シリーズのパノラマ写真作品は、既に150,”000ドルの値段で扱われていた。
AES+F The Last Riot 2 Panorama#2(2007年)
最高額は37億円
Francis Bacon
Man at Washibasin
(1989~1990年)
国際性が増したとは言うものの、スペイン・ポルトガル語圏の活気ある作品群はまだARCOのメイン・アトラクションである。ブラジル生まれのアーチスト Vik Munizの新作『WWW, Picture of Junk』(2008年)は、古いコンピューター機器から作られた世界地図のデジタル・プリントで、多くの観覧者の関心を集めていた。(110,000ドル)
2月15日付ブルンバーグ・ニュースによると、来場者の多くがARCOのセールスを楽しんでいると言い、出展作品の約3分の2は5~30万ユーロの作品と見積もられている。