キム・ヨナ選手の新コーチは本命クワン氏の兄

 バンクーバー五輪フィギュアスケート金メダリスト、キム・ヨナ選手(20)は5日、新コーチがピーター・オブガード氏に決定したと発表した。キム選手が公私ともに慕っている、世界選手権女王のミシェル・クワン氏の姉カレン氏の夫にあたる。

 ミシェル・クワン氏がいるスケートリンクがある米ロサンゼルスを新拠点に選んだ時から、新コーチの本命だと目されていたオブガード氏は、1988年カルガリー五輪ペアで銅メダルを獲得し、米国フィギュアスケートの殿堂入りも果たしている。全米でコーチオブザイヤーにも輝いた全米屈指の指導者でもある。現在は、井上&ボールドウィンペアのコーチも務める。

 ヨナ選手とオブガード氏は小学校4年生の時に初めて対面しており、その後もヨナ選手がミシェル・クワン選手を姉貴分として慕う関係が始まったことで、実際にはもっとも気心が通ったコーチとも言って良いだろう。

 8月にはカナダ人のブライアン・オーサー氏との関係を解消。練習拠点をトロントから、クワンが練習で使っていたロサンゼルスの施設へ移していた。オブガード氏は特に芸術面での指導に定評があり、ヨナ選手の表現力の美しさをより高めてくれる頼もしい存在となるかもしれない。

 日本スケート界屈指のジャンパーだった佐藤信夫氏をコーチにしたライバルの浅田真央選手。お互いのキャラクターに近いコーチが付いた格好で、さらなる高みに達する両者の戦いが楽しみとなる。

 ヨナ選手は来年3月に東京で行われる世界選手権出場を目標にしているが、両雄の久々の激突の場となるだろう。

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