18歳人口が年々減少していく中で、日本の大学も資産運用を積極化しているが、2009年度の大学の「運用利回りランキング」を週刊東洋経済が集計した結果、1位は名古屋学院大学で5.74%となった。また、2008年度に巨額の有価証券の含み損を出した慶応、駒澤の両大学も小幅な損失にとどまるなど、各大学ともに改善しているようだ。
◆運用利回りランキング(大学名、利回り、運用収入)
1位 名古屋学院大 5.74% 2.7億円
2位 昭和女子大 5.65% 2.9億円
3位 東邦大 5.04% 6.1億円
4位 早稲田大 4.26% 25.6億円
5位 津田塾大 3.94% 3.0億円
6位 上智大 3.79% 15.8億円
7位 大阪工業大 3.72% 3.72億円
8位 明海大 3.68% 33.4億円
9位 立正大 3.57% 14.7億円
10位 東京都市大 3.48% 8.1億円
1位の名古屋学院大は、2008年度が2.6億円、2009年度が2.7億円と安定した運用力を誇っている。さらに、2位の昭和女子大、3位の東邦大までが5%以上の運用率となっている。また、女子大が昭和女子、津田塾と2校入っており検討している。
ランク表にはないが、14位にランクされる慶応大学は、推定運用可能資産は1000億円レベルと、上位校とは2ケタ違うものの、3.17%の運用益をあげている。
リーマンショック以前は、金融機関から仕組み債などを購入し痛い目を見た大学もあるが、今後は正しい選択眼を持ち、適正なアセットアロケーションをより一層意識していかなくてはならなくなる。