富裕層限定パーティーで成婚率が低い理由
真島さんによると、それは「令嬢たちのプライドの高さが原因」だという。
「医者や大企業勤務など条件のいい男性になればなるほど、結婚相手には困っていません。一般社会でもどこででも相手が見つかるため、富裕層の女性でなくてはいけないという理由がないのです。しかし、富裕層の女性は何歳になってもいつまでも自分が選ばれる側だと思っているし、常に上から目線。男性も女性もお互い上から目線なので、なかなか結婚へ結びつかないのです。」
ご令嬢、御曹司のレベルになると、女性の方が結婚するのは大変。実際、40代になっても結婚できないとんでもないお嬢様が多くいるという。結婚しなさいという両親の圧力が強かった昔に比べ、現在は親からの圧力も少ないため、よりお嬢様は結婚できない傾向にあるようだ。またプライドの高さに加え、親の意見が強すぎて、自分で結婚相手を選べないという事情もある。
「1つの例ですが、転勤前に身を固めようと思って、お見合いパーティーに来た男性がいました。そこである女性を気に入って、交際を申し込みました。パーティー主催者から相手のご両親に話が伝わって家族会議が開かれたのですが、しかし転勤が多いというのは我が家にとっては好ましくない、娘はそばにおいておきたい、ということで話を断ってしまったのです。」
その彼は地方に行った後、3~4年くらいして東京に戻ってきたが、まだ独身だった。そして再び同じお見合いパーティーに参加したところ、なんと以前交際を断られた彼女が、まだパーティーにいたのだという。すでに34、5歳になっていたそのお嬢さんは、今回は自分から彼に近寄っていったものの、彼にはすでにその気がなくなっていた。その後、彼はパーティーで出会ったほかの女性と結婚した。
「交際を最初に断ったお嬢様は、きれいで上品だけれど大人しくて、自分の意思があまり感じられない人。彼が結婚した人は美人である上に、生気があって自分の意思をしっかりもった女性でした。彼がその後転勤しても、自分の意思でしっかりついていく女性だった。どこにいってもその人と家庭をつくっていけるという安心感があったのでしょう、彼にとっては結果的にいい結婚だったのではないでしょうか。」
財産がある人は自分で結婚を決められない
プライドの高さと、親の意見が強すぎて自分の意思がないこと、それが富裕層女性が結婚できない一番の理由。結局、お見合いパーティーではほとんど成果が出ず、親が用意したお見合いで結婚するか、もしくはいつまでも独身の女性が多いという。
「30代半ばまで独身のお嬢様も多いですし、これからますます増えていくでしょう。焦っていても、昔のプライドや栄光がなかなか捨てられないのです。美人だけで通せるのは25歳まで、それを過ぎたら、どんなに顔立ちが素晴らしくても十人並みと心得ないといけません。いくら傍からいつまでもきれいねとか言われても、それを鵜呑みにしてはいけないのです。また、財産がある人は自分だけでは決められない。会社があったり、家柄の問題だったり。それで反対されて結婚をあきらめた人は何人もいました。いい話があっても、親がその話を壊してしまうんです。また親に反対されるとはい、と素直にあきらめるお嬢様が多い。親に反対されてまで付き合うとは言わないのです。親の意見に左右されていて、自分の意見がないということも大きいですね。」
団塊の世代に遡ると、昔の名門女子大生は、成人式の写真でお見合いをして、大学卒業までには婚約、就職して1、2年腰かけで働いた後に結婚する人が多かった。ところが20年前くらいから女性のキャリア志向が強まり、なかなか結婚へ向かわなくなったことも、富裕層女性が結婚できない1つの大きな要因になっている。