富裕層の所得申告漏れ、平均1221万円

 国税庁は21日、昨年7月から1年間における所得税及び消費税調査の状況を発表した。今回初めて、有価証券・不動産等の大口所有者、高額所得者ら富裕層についての実地調査結果が発表され、1件あたりの申告漏れ所得金額は平均1221万円だったことがわかった。

 富裕層の平均申告漏れ金額1221万円は、一般の所得税実地調査1件あたりの申告漏れ所得金879万円を大きく上回っていた。また1件あたりの追徴税額は387万円で、所得税の実地調査1件あたりの追徴税額171万円の約2.3倍だった。

 国税庁は「資産運用の多様化・国際化が進んでいる中、いわゆる『富裕層』に対する課税の適否が税の公平感に大きな影響を及ぼす」として、富裕層への対応について言及した。

 税とは公平が原則なのだが、富裕層という特定の層についての言及は異例のことで、不景気を背景に税収の落ち込みがそれだけ顕著だということか。

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