金の自販機はバブル突入or崩壊のどちらを意味するのか?

 金先物市場が1オンス=1300ドル台で高止まりしているが、巷にはゴールドの自動販売機が街中に並び始めている。誰もが金を買うチャンスが増えていくことになるが、これは本格的なゴールドバブルの訪れなのか、あるいは崩壊の兆候なのか。

 アブダビのエミレーツホテルに設置された金の「自動販売機「Gold to Go」が10月には独ベルリンにも設置された。数分おきにレート換算されて、その値段で買うことができるというもので、すでに話題を振りまいている。旅行の記念品として買い求める人が多いそうだ。

 今後は米国でも設置が本格化し、11月からは米ラスベガスなどでもサービスの提供が始まる。急速に広まりつつあり、ゴールドブームを思わせるが、危険なにおいも感じずにはいられない。

 例えば日本では、株のネタが週刊誌、TVなどで特集されるようになったり、書店に株関連の本が並ぶようになったら株価は天井だ、ともよく言われる。街中で自動販売機が並ぶという状況と似てなくもないだろうか。

 FRBが追加の金融緩和政策の実施するのではないかとの観測から、さらなる金の上昇シナリオを投資家は描いているが、1オンス=2000ドル説を唱える著名投資家ジム・ロジャーズ氏も、現状の金投資は控えるべきだとも言う。

 この自動販売機の普及は、果たして、金先物相場に何を示唆するのだろうか。


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