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 「日本はGDP(国内総生産)世界第2位の経済大国」。この聞き慣れたフレーズが覆されたのは、つい今年の第2四半期のこと。昇竜の如き成長が続く中国が日本を抜き、世界第2位の大国に躍り出た。中国の一人当たりGDPはまだまだ世界でも下位とはいえ、大国としての世界での発言力が増すことは疑いない。

 振り返って我が国日本。人口減少が続き内需は縮小、慢性的な円高で輸出頼みは行き詰まり、政治は混迷して成長戦略もおぼつかない。八百万(やおよろず)の神々の国も、成長の神様からは見放されてしまったようだ。

 第一生命経済研究所の近江澤猛副主任エコノミストは「2030年には中国のGDPは日本の5倍の規模に達し、米国にほぼ肩を並べる水準に至る。それに続くのがインドで、09年時点で米国の9%に満たない規模だが、30年には30%を超える。日本は中国、そして20年代前半にインドに抜かれ、世界第4位に後退する」と分析している。

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