「ペットの葬儀」はインフレ市場

 内閣府は10月30日に「動物愛護に関する世論調査」を発表した。これによると、ペットの犬や猫が死んだ場合の処理について、「ペット葬祭業者に依頼しようと思う」と答えた人は62.2%にも上った。

 世はペットの冠婚葬祭サービスが花盛りで、専門の業者が全国に存在する。ある業者の「ご葬儀」サービスを例にとると、「安置」「お通夜」「火葬」「納骨」までの一連の段取りが詳しく説明されており、ご丁寧なことには「旅立ち衣装」「火葬場」「ペット霊園」、ダイヤモンド・ペンダント・ミニ骨壷などの「メモリアルグッズ」のサービスの内容まで事細かく説明されている。

 ある業者は「クラシカルなヨーロピアンスタイルにしつらえ、天然大理石を用いた最上級の納骨堂」を謳い文句としていたり、永代費用120万円の「最高級納骨個室」が備えられていたり、別の業者は高級桐張りのお棺を用意するなど、大変な盛り上がりようだ。

 ただし、これを笑い話にすることは、ペットを失った悲しみによる「ペットロス」の状態にある方々に対しては失礼にあたる。ペットロスとはペットを亡くしたことが原因で起こる心理的な喪失状態のこと。「あれもしてやればよかった」という後悔に苛まれたり、ペットの死をいつまでも受け入れることができなかったりする。

 また「ペットごときでおおげさな」といった他人の不理解などがストレスになり、重いうつ状態に陥って、食欲不振、不眠、動悸などが、深刻な症状に発展するケースもあるという。その喪失感は、まさに家族の一員を失ったような感覚に違いない。

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