「水」ビジネスは2025年には市場規模87兆円

 丸紅はチリの水道事業大手アグアス・ヌエヴァ(Aguas Nuevas)を買収することを決定した。同社が持つ施設を引き取った上で一連の事業を手掛ける。買収総額は約400億円。

 〝水〟がビジネスになるというのは、美味しい水が蛇口から出てくる日本人にはピンとこない。しかし世界では、今後は石油に加えて水が貴重な「資源」になると言われている。数字が膨大すぎてぴんとこないが、世界では一人当たり4000立方メートルの水が必要とされている。一方、一人当たりの水資源量を世界平均すると8000立方メートル。世界中でならしてみると、水は足りていることになる。

 しかし、水資源量世界最大のカナダが国民一人当たり9万立方メートルを保有するのに対して、エジプト、シンガポール、サウジアラビア、クウェートでは1000万立方メートルに満たない。水は「あるところにはあるが、ないところにはない」という、偏在した状況にある(国土交通省土地・水資源局水道部「平成19年版日本の水資源」)。

 また、貴重と言っても長距離輸送のコストに見合うほどの付加価値があるわけではないので、地域ごとに完結した「地産地消」の枠組みが基本となる。ここに「海水淡水化」などの水ビジネスのチャンスが生まれる。経済産業省の報告書によると、世界の水ビジネスの市場規模は2007年に約36兆円だったが、これが2025年には約87兆円に達すると試算している。

 日本が強みをもつのは「水処理膜」や「超純水製造」の技術で、水処理膜については世界の売り上げに占める日本企業のシェアは約6割に達するといわれる。市場の将来性を考えると、これらの技術に強みを持つ企業への投資は魅力的だ。

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