「京都非公開文化財特別公開」~大行寺

今年は猛暑が長引き、京都の紅葉も 例年に比べ ずいぶん遅れていますが、ようやく 良い季節となってきました。

今月14日までの間、文化財保護法施行60周年記念としまして、ふだんは非公開の文化財が、市内随所で公開されています。

知人のお寺、大行寺を訪ねてみました。

ご本尊は、「阿弥陀如来立像」で、鎌倉時代初期の 快慶作、重要文化財指定となっています。



このご本堂の下は、納骨堂となっており、一般のかたでも入れると聞き、驚きました。


初代住職の信暁は、清和源氏の流れを汲む武家の出で、文政4年(1821年)に、このお寺を創建しました。

この「仏足」は、レプリカですが、当初のものの一部が 本堂に保管されています。



仏足には、4系統がありますが、これは このお寺特有のデザインで、その名も「大行寺型」と呼ばれています。

神仏を直接拝むのは おそれおおいと、こうしたものを使う考えは、イスラムにもあると聞きましたし、また ここに描かれていますモチーフは、見れば見るほど 興味深いものです。

たとえば、お魚のモチーフは キリスト教によく見られるものと たいへんよく似ていますし、中央の「千福輪相」は、大宇宙を表しているかのようにも思えます。

これに関連し 思いあたりましたのは、信暁は、「山海里」という書物を書き残し、大行寺に保管されていますが、その内容は 仏教説話集という枠だけにとどまらず、医学、薬学、他宗派の印の組み方から 天文学に至るまで、壮大な 内容となっているそうです。

まさに、Something Greatの存在を 信暁僧侶は 信じていはったのでしょうね!

(余談ですが、お寺のかたのお話しでは、現代人が見ても可愛いマンガの落書きもあるそうです。)

京都には、ガイドブックに載っている観光寺院だけではなく、街中の風景に溶け込んだ こんな素敵なお寺も存在し、また そうした所にも 重要文化財が、さりげなく現存しているのです。

紅葉を見がてら、ぜひ 散策におでかけくださいませ。

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