客室数でホテルが旅館を逆転、旅館受難の時代

 厚生労働省がまとめた、2009年度末時点の客室数は、ホテルが79万8070に対し旅館は79万1907と、初めて客室数でホテルが旅館を抜いた。旅館の今年3月末の客室数はピークの1987年時点から23%減少。同期間に2.5倍の増加となったホテルと、団体旅行が減少し苦しい立場となった旅館との差が数字となって表れた。

 日本旅行業協会が発表した昨年末の旅行市場動向調査によると、「団体旅行DI」に下げ止まる兆しは見えない。昨年末時点でのDIは「職場」がマイナス75、「サークル・親睦」がマイナス61、「招待・報奨」がマイナス73、「教育」がマイナス48となり、その1年前のDIよりすべての数値が大幅に低下している。

 廃業が相次ぐ旅館業界の中でも、業績30年以上のいわゆる「老舗」の廃業が過半数を占めるといわれており、旅館受難の時代が終わる兆しは今のところ見えないようだ。

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