陽光が降り注ぐ、シチリアの世界遺産を巡る旅【前半】

シチリアはイタリアを長靴とすれば、つま先で「よっこらしょ!!」と石ころを蹴飛ばした、その石ころみたいな位置にある島です。

11月でも太陽がさんさんと降り注ぎ、シラクーサの海岸では泳いでいる女性もみかけました。
オレンジ、オリーブ、レモン、ワインの産地であり、魚も美味しいので、リゾートとしても人気が高いのですが、11月にもなるとヨーロッパのバカンス客も減り、ホテル料金も半額に下がります。

ホテルの人が「マフィアはいないよ(笑)」と言うので、世界遺産巡りの前に、宿泊したタオルミーナの街を散歩してみました。

途中でイタリアでも屈指のリゾートであるタオルミーナの海岸が見えましたが、朝6時なので遠くのほうは霞んでいます。



オートバイで配達人が来て、持ってきた袋を籠に乗せています。


3階の女性がするすると籠を引っ張り上げました。ベランダにバロックの装飾がある立派なアパートメントですが、生活風景はナポリと似てます。


ここが今回宿泊したホテルです。
3階の左側でカーテンが開いてるのが私の部屋。
角部屋で、東の窓からも、南の窓からも地中海が見えます。

そして4階には長期滞在客がくつろげる様に、海を望むレストランとラウンジ、それから1階にはバーもあります。



部屋に戻ると地中海に朝日が上るところでした。
一瞬にして明るくなりました。


さて本日は世界遺産の3連チャンです。
九州の64%の広さをもつ、大きな島のそれぞれ離れた場所に世界遺産があるので、ドライバーとベンツをチャーターしました。
ドライバーは片言の英語は話せますが、ガイドはできません。

ギリシャ時代からの古都、シラクーサ(世界遺産)

紀元前3世紀に造られたギリシャ劇場です。
1万6千人を収容できる大きな劇場が、ほぼそのままの形で現存してます。



シラクーサのはずれにあるオルテージャ島のバロックの町並みです。
ゆかしの友人である、医者の「S」さんに刺激されて、私もロマネスク、ゴシックから、最近はバロックにはまっています。
この光景には声を出して叫びたくなるくらい感動しました。


オルテージャ島のドゥオーモです。
このドゥオーモは内部にも素晴らしい絵や彫刻があり、
写真を沢山撮りました。

ヴァル・ディ・ノートのバロック様式の町(世界遺産)

シチリアの複数の町が「バロック様式の町」として世界遺産に指定されましたが、バロックの建物とマヨルカ焼きの陶器で有名なカルタジローネを訪れました。
写真はカルタジローネの町並みです。



上からの旧市街の景色がいいというので、142段の階段を上ったが、かなりきつかった。
お陰で、この日から、しばらくは筋肉痛でした。


階段には一段、一段、タイルによる見事な装飾が施されており、タイルは全てが違う模様です。まさに陶器の町でした。

ヴィラ・ロマーナ・デル・カサーレ(世界遺産)

ピアッツア・アルメリーナの町、この町のはずれに「ヴィラ・ロマーナ・デル・カサーレ」がある。
写真はピアッツア・アルメリーナの遠景。



12世紀の洪水で泥に覆われていたローマ時代の貴族の別荘を発掘したところ、回廊や部屋の床全面を飾るモザイク画が見つかった。
まさか3世紀の昔に、少女たちがビキニ姿で遊んでいたとは誰も思わなかったでしょう。

私も観光案内で、この3世紀のビキニ少女を見て、半信半疑でしたが、このモザイク画を見て納得しました。



戦いを描いたモザイク画、部屋数は50を超え、幾何学的模様や、世俗的なものから、神話まで、幅広く描かれている。
修復作業のため、またしばらく公開されなくなるらしいので、今回見れてよかった。


シチリアは、古くはギリシャ様式で、ローマ帝国時代を経て、後にノルマン様式、そしてビザンチンの影響を受け、華麗なバロック様式の建物も現在に残りました。

東西の文化は、このシチリアで融合し、独自の文化や、建造物として現在に伝えられ、我々は素晴らしいシチリアの世界遺産として、現在も見ることができます。

「シチリアの世界遺産を巡る旅」の後半は後日、お届けします。

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