楽天「UDON」の陰で息を吹き返した産業

楽天の会見は英語と日本語

 楽天の本社ビルの外では、社員証を首から下げた社員たちが外で喫煙をしながら楽しそうに談笑する。また、中に入ると、受付、警備員、諸々の案内をするIR、広報関係の社員らはすべて日本語を話すので、少し拍子抜けに。会見場では同時通訳付きのイヤホンが渡される。

 会見となると、英語化を決めた張本人の三木谷浩史氏が英語でスピーチ。ただ、日本語の質問には日本語で答えていた。当初は「発音が微妙」とも言われた三木谷氏の英語にも意外と違和感はない。会見終了後に記者のぶら下がり取材にも、すべて日本語で答えていた。

 かつて、三木谷氏は東洋経済のインタビューで「できなければクビ」と答えていたことがある。覚悟を決めているようだが、ある外資系企業の中堅社員は「海外企業をM&Aしたりすることになるだろうから、役員や幹部は英語を話せないとマズいでしょうね。でも、全員となると、国内の非正規の人たちも同じように仕事をするはずだから、そこまで英語化の対象となるのでしょうか」と疑問を投げかける。

 とりあえず疑問や矛盾は出ているものの、とにかく今は英会話産業が盛り上がりを見せているようである。楽天本社に近い「JR品川駅近辺の教室には楽天社員たちがたくさん通い始めた」との噂も出ているほどだ。

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