2011年は大型M&A復活の年となるか?

 金融危機後に鳴りを潜めていた大型M&Aが、米国で復活し始めた。25日には米ファンド連合が、食品大手デルモンテ・フーズの買収を決定。今年の米M&A総額はすでに昨年を上回り、来年は本格的に大型M&Aが復活するかもしれない。

 デルモンテ・フーズを買収するのは、投資会社のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、ベスター・キャピタル・パートナーズ、センタービュー・パートナーズなどのグループ。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、買い取り価格は1株当たり19ドル、総額約40億ドル(約3344億円)の大型買収となる。1株当たり19ドルは、11月18日まで3カ月間の同社株の平均終値より約40%高い。

 日本デルモンテは米デルモンテ社とは技術提携関係にあるが、キッコーマンが持株比率100%の別会社。1961年創業の老舗で、ソース類、清涼飲料水製造が本業。トマトケチャップ、トマトジュース、パスタソース、野菜ジュースなどの商品は日本でもおなじみ。

 米調査会社ディール・ロジックによると、年初から11月末までの米国でのM&A総額は8021億ドル(約67兆円)となり、前年実績の7978億ドルを上回った。前年実績を上回るのは3年ぶり。2011年は、いよいよ大型M&A復活の年となるかもしれない。

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