ポルトガル・ワインの試飲会に参加し、おすすめに従っていただいて、そのおいしさに試飲を忘れて飲んでしまったのがマデイラ・ワインのヴィンテージ。
マデイラ・ワインはポルトガル領のマデイラ島で造られている酒精強化ワイン(醸造過程でアルコールを添加したワイン。ポルトガルのマデイラやポート、スペインのシェリーなどが有名)。今まで、お料理に使ったり、アイスクリームにちょっとかけていただいたりしていましたが、こんなにおいしいとは!
今年は日本・ポルトガル修好150周年にあたり、ポルトガル・ワインのプロモーションがあちこちで開かれました。そのなかで、リッツカールトンで開かれましたマデイラ・ワインだけの試飲会にお招きいただいたわけです。
私が、まずいただいたのは1946年創立のヴィニョス・バーベイト社のもの。ここは、2009年のインターナショナル・ワインチャレンジで「マデイラ・ヴェルデーリョ10年」が、酒精強化ワインのチャンピオン・トロフィーを獲得したメーカーです。その特徴は、通常よく使われる黒ブドウではなく、収穫量の少ない4種の高貴品種の白ブドウを使い、その色や香り、味わいを活かすためにカラメルの使用をしていないこと。
トニック割りで食前に軽く飲むのもまたよし
本当に、グラスから芳しい香りがたっていて、一口含むとその熟成した味わいが広がっていきます。ここで、トニックで割って軽く飲むという提案をしていて、なるほどこうして飲むと、食前酒としてさっぱり飲めます。
ずらりと並んだオールドヴィンテージのマデイラ・ワイン
次に、マデイラ・ワイン生産者の中でも屈指のヴィンテージワインを多数持つドリヴェイラ社のオールドヴィンテージワインをいただきました。これは本当に深い香りと味わいで試飲を吐き出すのがもったいなくて、全部いただいてしまいました。マデイラ・ティランティス1988年は、絶滅危惧種のブドウを復活させて造った貴重なワイン。私は辛口が好きなので、ヴィンテージのなかでもペレイラ・ドリヴィエラ・セルシアル1989年がお気に入り。チョコレートをいただきながら贅沢なマリアージュを楽しみました。
ビターなチョコレートと合わせて
マデイラ島は「大西洋の真珠」と呼ばれるリゾート地で、年中温暖で緑が豊かなところだとか。その地でのびのび育つブドウの甘みとエッセンスを存分にいただいた一日でした。
(ワイン提供:木下インターナショナル http://kinosita-intl.co.jp )
至高の一杯です