息を吹き返したロシアの大富豪のやりたい放題

未だに健在なロシアのビリオネアたち


露大富豪ミハエル・プロホロフ氏(右、公式サイトより)
 ほんの一昔前、1998年には債務国として、デフォルトの危機に瀕していたロシア。その後、資源国として台頭し、当時のプーチン大統領が経済政策に辣腕を発揮。BRICsの一角として、急成長が世界の注目を浴びている。そして、その間に頭角を現したのが、ロシアの新興財閥の大富豪達だ。短期間に財を成した彼らの行動は、時に無謀にも見えるほど奔放だ。

 ロシアの新興財閥は、政治家及び官僚機構との癒着によってその勢力を拡大。プーチン氏は財閥の政治介入は容認しなかったものの、政権に忠誠を誓った財閥とは親密な関係を深めていった。

 世界金融危機で多くの新興財閥が危機に直面したが、プーチン政権は政府資金で政権に忠実な財閥を救済。2008年5月にプーチン氏は首相に退いたが、その体制はメドヴェージェフ氏に忠実に引き継がれた。2010年以降は石油や株式市況が回復したこともあり、多くの財閥が息を吹き返している。

 ロシアの経済誌「フィナンス」の今年の長者番付によると、国内で10億ドル以上の資産をもつ「ビリオネア」は77人。上位10人の総資産額は、前年比2倍のおよそ1390億ドルとなった。米国に次ぐビリオネア大国にのし上がった08年の水準には及ばないものの、帝国の大富豪たちは予想を裏切って未だに健在だ。

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